【施工事例つき】モダンな平屋の作り方|タイプ別デザインと外観のコツ・おすすめ間取りも紹介

モダンな平屋は、暮らしやすさと洗練されたデザインを両立できる住まいです。
平屋のデザインは、和モダンやシンプルモダン、ホテルライクなど幅が広く、外観の印象は選ぶタイプで大きく変わります。
さらに、大きな窓や直線的なフォルムを活かすと、平屋でも開放感やゆとりが生まれる点も支持されるポイントです。
ところが、間取りの考え方や性能面の優先順位を誤ると、動線が遠回りになったり、将来の暮らしに沿わなくなるケースもあります。
そこで当記事では、モダンな平屋のデザインタイプや外観の印象を高めるポイント、取り入れやすい間取り、後悔を防ぐ注意点までまとめて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
| このコラムのポイント |
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Contents
モダンな平屋|タイプ別の特徴

モダンな平屋は、デザインの方向性で雰囲気が大きく変化します。
和の落ち着きを取り入れたスタイルや、無駄を削ぎ落としたシンプルな空間、ホテルのような高級感を演出するケースなど種類は豊富です。
特徴を知ると理想のイメージが整理でき、家づくりにも迷いが生まれにくくなります。
ここでは、代表的な3種類を紹介します。
日本的な静けさが人気|和モダン
和モダンは、伝統と現代デザインを自然に融合できる近年人気のスタイルです。
畳のい草や無垢材ならではの香りがほのかに漂い、視覚だけでなく感覚にも落ち着きが生まれます。
深い軒や格子を加えると光がやわらぎ、外観も凛と引き締まります。
また、和の素材は年月とともに色味が落ち着き、流行に左右されにくい点も和モダンが選ばれる理由です。
無駄のない直線がおしゃれ|シンプル・ナチュラルモダン
シンプル・ナチュラルモダンは、直線を活かしたシャープなラインが美しく、無駄のない印象を与えるスタイルです。
白やグレー、木目など落ち着いた色を軸に家具や造作収納を揃えると視線が散りにくく、統一感のある空間にまとまります。
装飾を控える分、掃除や片付けの負担も軽くなり、見た目のすっきり感とお手入れのしやすさを両立できる住まいです。
日常が非日常に|ホテルライクモダン
ホテルライクモダンは、自宅に居ながら非日常のような上質さを感じられるデザインです。
光沢のある大判タイルやガラス、間接照明を組み合わせると、高級ホテルのラウンジを思わせる落ち着いた空気が漂います。
収納や家電は扉の内側にまとめ、生活感が見えないように工夫すると雰囲気がより洗練されます。
>関連リンク:平屋の外観をシンプルに、美しく整える方法|素材・ライン・窓配置の成功ポイントを解説
モダンな平屋|センスのいい外観をつくるポイント

モダンな平屋の外観をセンス良くつくるポイントは、統一感のある色づかいや窓の配置が大きな決め手です。
また、外構や植栽をライトアップすると夜の外観にメリハリが生まれ、高級ホテルのような雰囲気を演出できます。
ここでは単調になりがちな平屋の外観を、おしゃれに見せる基本ポイントを3つ紹介します。
ベースカラー+アクセントで統一感を出す
外観をセンス良く見せるポイントは、ベースカラーの軸と対照的な色をアクセントに添えた統一感です。
ベースカラーには、周囲の景観に馴染む白やグレー、黒を土台にすることで落ち着いた外観が実現します。
また、木目やネイビー、チャコールなど濃さを変えた色をアクセントとして少し添えれば、外観にメリハリが生まれ、美しく仕上がります。
ただし、色を自由に選べる分、好きな色だけを重ねると全体が散らばった印象になるためバランスが重要です。
窓の配置を揃えてスッキリとした外観に
平屋をモダンでスッキリした外観に見せるには、窓の高さや大きさ、並べ方を揃えて配置することが大切です。
窓が点在すると印象が落ち着かず、平屋ならではの伸びやかな形が伝わりにくくなります。
配置が揃うと見た目のバランスがまとまり、センスの良さが際立つ外観に仕上がります。
外構や植栽をライトアップしホテルのような雰囲気に
外構や植栽をライトアップすると、平屋でも遠くから存在感が伝わり、高級ホテルのような雰囲気になります。
光が外壁や植栽の輪郭をそっと照らし、まるで庭師が計算したかのような陰影が浮かび上がるため、夜の外観に品のあるセンスが宿ります。
控えめな光でも家の印象が大きく変わるので、住まいに特別感を添える演出としておすすめです。
モダンな平屋|写真付き施工事例3選

ここからは、レジェンドホームが実際に手掛けたモダンな平屋を紹介します。
センスの光る平屋タイプをまとめましたので、家づくりの参考にしてください。
施工事例①水平美が際立つモダンな平屋



>施工事例:建築家と建てる注文住宅|千葉県野田市 N様邸(平屋)
大きな窓が連なる外観は、水平ラインを活かしたすっきりとしたデザインで、平屋らしい開放感が特徴のお住まいです。
勾配天井と木パネルを組み合わせた落ち着いたLDKは、モダンな雰囲気の中にあたたかさを感じられます。
洗面スペースは木のカウンターが温かみを添える和モダンをベースに、ブルーのタイルで欧風の軽やかさをプラスしたデザインです。
施工事例②趣味土間が生きる和モダン設計



>施工事例:建築家と建てる注文住宅|茨城県守谷市 K様邸(平屋+アルファ)
外観は白×黒のコントラストが際立つボックス形状で、二階建てのような高さを感じさせながら、平屋らしい水平ラインも残したデザインが特徴です。
室内は勾配天井から落ちる柔らかな光が居住空間を包み、畳スペースや障子風の建具など、和モダンの要素が随所にちりばめられています。
玄関横の土間スペースには飾り棚と広い窓が備わり、趣味を楽しむ「セカンドリビング」的な空気を持つ落ち着いた空間です。
施工事例③異素材を軽やかにまとめたモダン平屋



>施工事例:注文住宅|茨城県守谷市 N様邸(平屋+アルファ)
深いブルーと白を合わせた外観は主張しながらも水平ラインで揃えられ、色使いの上手さが際立ちます。
室内は畳や木、タイルなど異素材をバランスよく配置し、空間全体がすっきりと引き締まっています。
赤いキッチンを自然に馴染ませる配色バランスも絶妙で、素材選びのセンスが光る住まいです。
モダンな平屋|5つのおすすめ間取り・設備

モダンな平屋の魅力を引き立てるには、外観だけでなく間取りや設備にもひと工夫を加えることが大切です。
中庭や勾配天井、照明の配置などを工夫すると空間に個性や奥行きが生まれ、暮らしやすさも向上します。
ここでは、取り入れるだけで住まいの完成度が上がるアイデアを紹介します。
開放感がアップ|中庭・ウッドデッキ
中庭やウッドデッキのある平屋は視界が広がり、モダンな印象を保ちつつ開放感がしっかり伝わります。
外につながるスペースがあるだけで室内の奥行きが感じられ、平屋特有の圧迫感も少なくなるためおすすめです。
さらに、中庭に向けて窓を配置すると部屋の奥まで光が届きやすくなります。
屋内外の距離が自然に近づき、平屋の魅力がさらに引き立つポイントです。
収納スペースも確保|勾配天井
勾配天井は天井の一部を高くした屋根の斜めラインを室内に生かすつくりで、開放感がありロフトなどの収納も確保できる間取りです。
室内の高さが出るだけで視線が上へ抜け、平屋でも広く感じる空間に変わります。
天井の上部にできた余白をロフトや天井裏収納として活用でき、収納力を増やせる点もおすすめです。
洗練された立体感を演出|ダウンライトや間接照明
ダウンライトや間接照明は、光の向きを少し工夫するだけで空間の印象が変わり、平屋でも洗練された立体感を演出できるためおすすめです。
さらに、ダウンライトは天井をすっきり見せられるので圧迫感が出にくく、モダンな雰囲気づくりに役立ちます。
壁や天井へやわらかく光を流す間接照明は陰影が際立ち、部屋に奥行きが感じられる点が特徴です。
光の当て方を少し変えるだけで、空間の質が一段上がります。
空間に奥行きが生まれる|スキップフロア
スキップフロアは、床から1〜3段ほど高くした小さなステージのような空間で、平屋でもモダンな奥行きを演出できます。
段差があるだけで視線が切り替わり、同じ広さでも立体的に見える点が特徴です。
ワークスペースやキッズスペースをゆるく分けたい場面とも相性が良く、空間にメリハリが生まれます。
誰もが快適に暮らせる|バリアフリー
バリアフリーは介護のイメージが強い設備ですが、段差をなくしたフラットな動線はモダンな平屋とも相性が良く、誰でも安心して暮らせる点が魅力です。
床の高さをそろえるだけで空間のつながりが滑らかになり、移動のしやすさと見た目のすっきり感が両立します。
さらに平屋は横へ広がる設計のため、玄関アプローチにゆるやかなスロープを設け、外まわりの動線づくりにも役立ちます。
引き戸を採用すると直線が強調され、バリアフリーは将来への備えはもちろん、安全性とモダンな印象を両立できる取り入れ方です。
>関連リンク:平屋×建築家で叶える理想の住まい|人気の理由・間取りの工夫・依頼の流れを解説
モダンな平屋で失敗しないための注意点

モダンな平屋は見た目の完成度が高い反面、性能や動線、将来への備えを後回しにすると後悔するケースがあります。
長く快適に暮らすには、デザインはもちろん、耐震性や断熱、維持費、暮らし方の変化まで視野に入れることが必要です。
ここでは、計画段階で意識したい注意点を5つに分けて紹介します。
耐震性・断熱性能は妥協しない
耐震性や断熱性能は、モダンな平屋づくりで妥協してはいけない重要なポイントです。
ワンフロアで広がる平屋は、家を支える部分を削りすぎると耐震性が不足し、地震のたびに壁や建具がズレやすくなります。
断熱性能は温かさを保つ性能と思われがちですが、平屋のように開口部が多い住まいほど、室内外の温度差を和らげる役割が欠かせません。
性能が不足すると夏場でも結露や劣化が発生し、修繕やメンテナンスの負担が増えます。
10年後・20年後のメンテナンス費用も考慮する
モダンな平屋は、計画段階から10年後・20年後のメンテナンス費用も考慮する必要があります。
一般的なメンテナンスは、外壁は15年前後、屋根は15〜20年ほどが目安です。
安さだけで選んでしまうとメンテナンスの周期が短くなり、補修や交換の回数や費用が増えてしまいます。
さらに、日差しの強さや風通し、潮風の有無など環境条件で劣化の進み方は変わるため、地域性も考慮した計画が重要です。
デザインを意識しすぎると生活動線が悪くなる
モダンな平屋は見た目を優先するあまり、生活動線が二の次になってしまう点に注意が必要です。
見た目重視で生じやすい「生活動線のズレ」を以下にまとめました。
| デザイン・間取りの要素 | 生活動線のズレ |
| アイランドキッチン | 回り道が増える |
| 見せる収納 | 出し入れの手間が増え片付けにくい |
| 中庭を中心にした配置 | 洗濯や移動の動線が分断される |
| 大開口の窓 | 家具配置が制限され動線が遠回りになる |
モダンな雰囲気も大切にしつつ、毎日の動きをイメージすることが、失敗を避けるコツです。
ライフスタイルの変化に対応できる間取りにする
モダンな平屋で失敗を避けるには、ライフスタイルの変化に対応できる間取りが大切です。
ワンフロアで完結する平屋は、間取りを固定すると、お子さまの誕生や独立、老後の生活など、部屋の役割が変わると調整が難しくなる場合があります。
将来的に空間を動かせるよう、固定壁ではなく可動間仕切りで区切るなど、使い方を限定しすぎない設計がおすすめです。
施工事例が豊富なハウスメーカーを選ぶ
モダンな平屋で失敗を避けるには、施工事例が豊富なハウスメーカー選びが大切です。
施工事例が豊富なハウスメーカーは、経験はもちろん、理想のデザインを尊重しながら、予算や敷地条件を踏まえた現実的な提案をしてくれます。
また、周辺環境も熟知しているからこそわかる日当たりや風の抜け方、周辺環境など、写真やホームページだけではわからない情報も共有してもらえます。
モダンな平屋づくりについてよくある質問

モダンな平屋は見た目がシンプルな分、費用の目安や広さの基準、向き不向きなど気になる点が出てきます。
ローコストで建てるコツや、1,000万円・2,000万円の予算でどこまで実現できるかを知ると計画がスムーズに進みます。
最後に、よくある疑問をまとめました。
モダンな平屋をローコストで建てるには?
モダンな平屋をローコストで建てるには、デザインにこだわりすぎた無駄を抑える工夫が大切です。
大きな中庭や、部屋と部屋を離しすぎると廊下が長くなり、施工費が高くなります。
また、モダンな平屋にありがちな壁一面の大きな窓は、強度や耐熱性を保つサッシや特殊な加工を施したガラスが必要になるため高額になりがちです。
必要な機能に絞って設計すると、モダンらしさを残しつつ、ローコストな平屋が実現します。
予算1,000万円や2,000万円で平屋を建てられますか?
土地付き注文住宅の全国平均価格は4,000万円前後とされていますが、工夫を重ねれば予算1,000万円や2,000万円でも建てられます。
モダンな平屋は大きな窓やまっすぐなラインが魅力ですが、こだわるほど費用に影響する点が特徴です。
そのため都市部では土地代が高く、デザインより機能性を優先した間取りが選ばれる傾向があります。
広さを大切にしたい場合は郊外の土地が向いており、ゆとりが生まれる分モダンらしさも引き立ちます。
平屋をやめたほうがいい場合はありますか?
平屋は幅広い世帯に向いていますが、敷地条件や希望する間取りによって不向きなケースがあります。
モダンらしい開放感を求める場合は、広い土地を確保できないと空間が窮屈になり、魅力を十分に生かせません。
また、平屋はすべてをワンフロアにまとめるため、多くの部屋を求めるご家庭は配置の調整が難しくなる場合があります。
平屋30坪の家はいくらくらいしますか?
30坪の平屋は、3,300万円前後が目安です。
全国の注文住宅は坪単価が約100万円前後とされており、同じ広さで計算すると3,000万円台がひとつの基準になります。
平屋は2階建てより基礎や屋根が広くなるため、同じ坪数でも費用が割高傾向です。
モダンなデザインを加える場合は窓の大きさや外観の形にコストが反映されるため、優先順位を決めて調整すると費用のバランスが取りやすくなります。
>関連リンク:建築家と建てる理想の平屋住宅を成功させるには|間取り設計の工夫と理想の建築家の探し方
まとめ|理想のモダン平屋はプロとの二人三脚で実現
この記事では、モダンな平屋の特徴から外観づくりのコツ、間取りのアイデア、そして計画時に意識したい注意点まで幅広く紹介しました。
モダンなデザインは見た目が美しいだけでなく、暮らしやすさとも深く関わるため、デザイン性と機能性の両面から検討することが大切です。
土地条件や予算とのバランスを考えながら、ご家族に合ったスタイルを整理していくと、無理のない住まいづくりが実現します。
レジェンドホームでは、茨城県南部や千葉県北部を中心に、ご家族の暮らしに寄り添うモダンな平屋の住まいを提案しています。
理想の平屋づくりを考え始めた方も、これから情報収集をしたい方も、どうぞ気軽にご相談ください。
茨城で建てる大満足な注文住宅

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