注文住宅につくる使いやすい「パントリー」とは|後悔しない間取りアイデアと使いやすさを決める収納計画

注文住宅で、パントリーを検討する方が増えています。
食材だけでなく、日用品や防災用品、調理家電の置き場としても役立ち、キッチン周辺の暮らしやすさが向上するアイデアです。
ただし、広さや位置を誤ると「使いにくい」「思ったより収納できなかった」と感じやすいため、ライフスタイルに合わせて慎重に検討しましょう。
そこでこの記事は、注文住宅でパントリーを計画する時に押さえたい間取りの考え方、収納の工夫、後悔しやすいポイントを詳しく解説します。
小さなスペースでも快適に使えるアイデア、暮らしの変化に対応し長く使えるパントリーづくりのヒントとしてお役立てください。
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Contents
パントリーをつくる目的を整理する

パントリーは、キッチン付近につくられた食材や日用品を数日から数週間単位で管理しやすい、大型の収納スペースを指します。
キッチンに置ききれない物をまとめるだけではなく、暮らし方に合わせて用途を決められるフレキシブルさが魅力です。
パントリーとは何かを理解する
パントリーは、食品庫に近い役割を持ちますが、最近では食品以外の収納場所として使うご家庭が増えています。
パントリーの代表的な用途
- 食材のストック
- 水や調味料のまとめ置き
- キッチンペーパーやラップなどの消耗品
- ホットプレートやミキサーなどの調理家電
- 非常食や防災用品の保管
使う物の「種類」と「頻度」を最初に整理することで、棚の奥行きや高さを決めやすくなります。
便利に使えるパントリーの条件
パントリーは、広さの大小よりも「位置と動線」が使いやすさを左右します。
- キッチンの動線上にある
- 冷蔵庫から近い
- 買い物帰りに荷物をそのまま収納でき、動線が確保しやすい
- 扉の開閉で動線が干渉しない
これらがそろうと、日々のストレスが減り、パントリーに物が溜まりにくくなります。
注文住宅のパントリーを使いやすく|間取りアイデア

パントリーを取り入れる際は、キッチンの形や家族の動線に合わせて形状を選ぶことが大切です。
ウォークイン型パントリー
ウォークインタイプのパントリーは、以下のような特徴があります。
- 独立空間として確保しやすい
- 収納量が多く、ストック管理がしやすい
- 家電を置いて“見せない収納”を作りやすい
一方で、広さを確保するとキッチンが狭くなる可能性があるため、最小限の動線で出入りできるよう扉位置を工夫しましょう。
ウォークスルー型パントリー
ウォークスルータイプのパントリーは、回遊性の高さが特徴です。
- 買い物帰りの動線とキッチン動線をつなぎやすい
- リビング側とキッチン側の収納をまとめられる
- 回遊動線になるため、家事効率が高まる
玄関からの「荷物をしまう→キッチンへ移動」がスムーズになるため、共働きご家庭に人気があります。
壁面型パントリー
壁面に一部設置するタイプは、以下のような特徴があります。
- 小さなスペースでも計画しやすい
- 棚の奥行きを浅くすることで管理しやすい
- デッドスペースを活用できる
- キッチン背面や廊下に取り入れやすく、コンパクトな注文住宅に向いています。
実例に学ぶパントリーの間取りと使い方

パントリーは、暮らし方の違いがそのまま形に表れます。
以下の実例は、使いやすいパントリーの間取り実例です。
冷蔵庫横に設置した小型パントリー
冷蔵庫の近くに小型のパントリーを設置した場合、次のようなメリットがあります。
- 奥行き20〜30cmの棚で食品ロスが減る
- 欲しい物が一覧で見え、補充のタイミングが分かりやすい
- お子様が自分で取り出せる位置に軽い物を収納できる
- 小さくても機能性が高く、最も失敗が少ない配置です。
家電用パントリーでキッチンがすっきり整う
パントリーに家電を収納するのも、快適性を向上させるアイデアです。
次のような配置が、使いやすさのポイントです。
- 電子レンジ、炊飯器、トースターを一列に配置
- コンセントを棚に設けて「家電カウンター」に
- 調理動線が短くなり、片付けも簡単になる
来客時にも家電が見えず、生活感の軽減につながります。
回遊型パントリーで「しまう→使う」がスムーズに
回遊性の高いパントリーなら、時短が叶うだけでなく次のようなメリットがあります。
- 玄関、洗面、キッチンの3点が自然につながる
- 買い物帰りに荷物をすぐ収納できる
- 家族全員が物を戻す習慣がつきやすい
パントリーを単独の収納ではなく「動線の一部」として組み込む実例です。
後悔しやすいパントリーの特徴と対策

パントリーは人気が高い一方で、間取りによって後悔するケースが少なくありません。
ここでは、後悔しがちなお悩みと対策をご紹介します。
「広さを取りすぎてキッチンが狭くなった」
対策は、次の通りです。
- 棚を浅くして壁面型へ変更する
- 奥行きは浅い方が管理しやすい
- 動線が広くなる分、キッチンの使いやすさも向上する
「奥の物が使われないまま残ってしまう」
使いやすくするために、次のような工夫をしましょう。
- 棚の奥行きを見直す
- 奥行き20〜30cmが最も管理しやすい
- 深い棚は家電や大容量の物に限定すると効果的
「換気が足りず湿気が気になった」
食品を安心して保管するために、次のように換気は必須です。
- 小窓や換気扇を設置する
- 食品が多い場合は換気が重要
- 湿気を逃がせると、カビや臭いがこもりにくくなる
「扉が邪魔で動きにくい」
どのような扉を採用するかは、パントリーの使いやすさを左右します。
以下のような、工夫をしましょう。
- 引き戸に変更する
- キッチン通路と干渉しない位置に設置する
増築や棚追加で「後から整える」方法も

新築後に、「やっぱりパントリーが欲しい」と感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
増築や造作棚の追加で、住んだ後でも改善することはできます。
パントリー増築で空間を拡張する
- 勝手口横に小さな増築スペースを付ける
- 玄関脇の収納をパントリー化する
- 廊下の一部を活用して壁面型を設ける
短い距離の増築でも、収納量は大きく改善します。
可動棚で暮らしに合わせて調整する
- 棚の高さを変えられると生活変化に対応しやすい
- 季節用品と消耗品の入れ替えがしやすい
- お子様の成長に合わせて棚配置を変えられる
大がかりな工事をせずにアップデートできるメリットがあります。
まとめ|暮らしに合ったパントリーは「間取りと動線」で決まる
注文住宅でパントリーを計画する際は、広さよりも位置や動線計画が重要です。
適切な棚の奥行き、生活動線とのつながり、家電の置き場所など、複数の視点を重ねることで使いやすく理想のパントリーが叶います。
ご家庭のライフスタイルに合ったパントリーを取り入れたい場合は、建築家など、住まいの専門家に相談しながら計画しましょう。
暮らし方に合わせた間取りアイデアと収納計画を組み合わせれば、後悔や「いらなかった」と感じるリスクを減らしながら、長く快適に使えるパントリーを実現できます。
パントリーを取り入れた建築家と建てる家をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。
専門家目線で、お客様のご希望やライフスタイルに合った家をご提案させていただきます。
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